トップに戻る

Mitaka version 1.4.0 リリース

2017年7月6日 Mitaka

本日、4次元デジタル宇宙ビューワー Mitaka の最新版となる version 1.4.0 を公開しました。最新の観測データに基づいた天の川テクスチャの追加や、土星探査機カッシーニのモデルとグランドフィナーレまでの軌道の更新を行いました。また、土星・月については物理モデルに基づく描画を行うことで、よりリアルに天体の姿を描く事ができるようになりました。

ダウンロードはこちらから:Mitaka ダウンロード

主な更新点
最新の観測に基づいた天の川
図1
図2
図3

位置天文観測機「ガイア」が観測した約11億の恒星の位置と明るさのデータを用いてテクスチャを作成し、実際の夜空に見える天の川を再現しました。「表示設定 > 天の川 > ガイアによる天の川」で表示できます。また、ガイアの立体モデルと軌道も追加しました。

土星探査機カッシーニのグランドフィナーレ
図4
図5
図6

今年9月に運用を終える NASA の土星探査機「カッシーニ」。そのグランドフィナーレまでの軌道を更新し、より正確に土星突入までの様子を再現できるようになりました。さらに、カッシーニの 3D モデルも更新し、金色の断熱材に覆われたより本物らしい探査機をご覧いただくことができます。また、プリセットにも「カッシーニのグランドフィナーレ」(近景、遠景の2モード)を追加し、このカッシーニの最後のミッションを手軽に再現することが可能となりました。

土星・月の科学的可視化
図7
図8

土星リングの粒子や月の表面における光の反射・散乱を物理モデルに基づいて計算することで、よりリアルな土星や月を描くことができるようになりました。

これにより、土星はリングを裏から見たときに、リングの濃い部分が暗く見えるようになりました。さらに、土星探査機カッシーニでも観測されている、太陽との位置関係によってリングの一部が明るく輝く現象も再現できるようになりました。

図9
図10
図11
図12
図13

月では光の反射の物理モデルに加えて、法線マップの手法も導入。これにより地形データが無くても月表面の影が表示されるようになり、まるで写真のような月を再現可能となりました。(下図は、旧バージョンとの比較、法線マップによって再現された地形の影、満月→半月→三日月の見え方、です)

番組、メニューのカスタマイズ
図14

今回のバージョンアップから、「番組」と「スクリーンメニュー」をユーザーが自由にカスタマイズできるようになりました。右図は一例で、スクリーンメニューにおおぐま座の恒星「メグレズ」をターゲットとして追加し、それを中心におおぐま座の星座線を立体的に眺めている様子です。ぜひ授業や講演に合わせてご活用ください。

その他、プラネタリウムモードで指定できるのターゲットの追加、系外惑星を持つ星のデータの追加(535個→587個、プロキシマ・ケンタウリやTRAPPIST-1を含む)、静止画にアルマ望遠鏡の観測画像を4点追加など、多くの機能を追加しています。追加されたすべての機能については Mitaka ダウンロード:更新履歴 をご覧ください。