トップに戻る
図:火星探検

火星探検

火星を周回して地形データを収集した探査機 Mars Global Surveyor の観測したデータを基に、探査機スピリットの着陸したグセフクレーターから探査機オポチュニティーの着陸したメリディアニ平原まで、火星半周の旅をします。途中オリンポス山やマリネリス峡谷といった、火星の名所も訪れます。

シーン解説
図1

火星の全体像です。火星表面で黒く大きく見えているのは大シルチスです。火星の赤い色は表面を覆う酸化鉄の色です。表面が黒っぽい部分は、まだ風化の進んでいない玄武岩の色が見えています。

図2

スピリットは、グセフクレーターの中心部に着陸しました。着陸地点には小さく印をつけて表示しています。

図3

オリンポス山です。高さ2万メートルを超える、太陽系最大の死火山です。山麓の直径も600キロメートルもあるので、山というよりも巨大な台地といったような印象があります。
すぐ近くにもタルシス三山と呼ばれる3つの死火山が並んでいます。いずれも高さ1万メートルを超える巨大な火山です。

図

マリネリス峡谷です。この峡谷は深さ7キロメートル、長さ4000キロメートルもあり、地球のグランドキャニオンの十倍も大きく、日本列島よりも長い巨大な火星の割れ目です。
地球のグランドキャニオンは水の流れが大地を削った跡ですが、マリネリス峡谷は地殻変動によって生まれた地形だと考えられています。
このムービーでは、マリネリス峡谷の中を滑空します。

図5

火星を半周してオポチュニティーの着陸地点まで来ました。オポチュニティーはかつて火星に水の存在した痕跡を発見しています。

映像化詳細

このムービーは、MOLA Mission Experiment Gridded Data Records (MEGDRs) による標高データと、USGS Astrogeology Research Program の製作した火星表面画像を利用して製作されました。
火星の標高データの誇張は行わず、実際の標高をもとに描画しています。

火星表面上をわずかに大気が覆っているように見えます。大気がどのように見えるかは、大気の性質によりますが、現時点では大気がどのように見えるのかという計算は映像に組み込まれていませんので、この映像の大気の表現はあくまでイメージ映像になっています。この点は映像化における将来の課題になります。

また、光源の向きが定まっていないことからも分かるように、この映像はある日時ある時刻での火星の姿を現しているものではありません。あくまで火星の観測データをもとに組み立てた火星のモデルを映像化したものであることにご留意ください。
ちなみにフォボスとダイモスは表示していません。どんなに頑張って映像を見ても見えないはずですので、あらかじめご了承ください。

映像クレジット

可視化:武田隆顕
国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト
データ:NASA

解説ナレーションクレジット

作曲:宮木朝子
ナレーション:浅倉杏美
レコーディング:前島慶太(Space Creators Alliance Inc.)
シナリオ:岩下由美

リリース情報

2009.10 ナレーション付き映像ストリーミング開始
2005.03 バージョンA.1.0公開

個人や学校教育での利用は自由です。クレジットの明記をお願いします。
博物館等での展示・上映および、映像番組・出版物などでの利用は事前の申請が必要です。
詳しくは利用規程をご覧ください。

ダウンロードする