火星探検の番外編として、火星の各地形を紹介する短編映像を順次公開してゆく予定です。今回は火星の全体像と、特に特徴的な地形であるマリネリス峡谷に焦点を当てます。
これらの映像は、火星を周回して地形データを収集した探査機 Mars Global Surveyor の観測したデータを基に作ったものです。
火星の全体像です。有名な地名と、主な火星探査機の着陸地点も表示されています。30秒で火星の赤道上を一周し、ループ再生に対応しています。
火星でもっとも有名な地形の一つ、マリネリス峡谷の地形をゆっくりと観察します。この峡谷は深さ7km長さ4000kmもあり、地球のグランドキャニオンの十倍も大きく、日本列島よりも長い巨大な火星の割れ目です。
マリネリス峡谷の地形を更に拡大したものです。細かい侵食の跡などを確認することが出来ます。
このムービーは、MOLA Mission Experiment Gridded Data Records (MEGDRs) による標高データと、USGS Astrogeology Research Program の製作した火星表面画像を利用して製作されました。
火星の標高データの誇張は行わず、実際の標高をもとに描画しています。
火星表面上をわずかに大気が覆っているように見えます。大気がどのように見えるかは、大気の性質によりますが、現時点では大気がどのように見えるのかという計算は映像に組み込まれていませんので、この映像の大気の表現はあくまでイメージ映像になっています。この点は映像化における将来の課題になります。